今回は「レンタルサーバー」に欠かせないDNSについて解説します。
私は自宅に以下の環境を持って日々勉強しています。
- 自宅サーバー
- エックスサーバー
- さくらVPSサーバー
- その他もろもろレンタルサーバー
- VMware(仮想化環境)
- AWS
こう見ると無駄にサーバーをかかえているような気がします(笑)
OSはLinux(特にCentOS)が中心です。
レンタルサーバーだけではないですが、インターネットを利用して情報のやり取りをしようとするとどうして「DNS」は欠かせません。
先日、初心者向けに「【初心者向け】 ドメイン、DNSの仕組みの解説」の記事を作成しました。
今回は違う切り口でレンタルサーバーの設定を中心とした「DNS」について解説します。
DNSは何をしているのか?
インターネットの世界は「TCP/IPネットワーク」で構成されています。
TCP/IPの世界では、ネットワーク上のコンピュータを識別するためにIPアドレスを利用します。
ただ、IPアドレスは「231.236.193.132」のように数字の羅列なので人間にとっては覚えられないです。
そのため「yahoo.co.jp」とか「google.co.jp」とか「amazon.co.jp」とか人間が理解しやすい名前を付けました。
DNSはこの「人間が分かりやすい名前」と「IPアドレス」を結び付ける役割を担っています。
もちろん、レンタルサーバーでもこのDNSという名前解決の仕組みが必要です。
DNSを正しく設定しないと、誰もレンタルサーバーにアクセスができないからです。
「独自ドメイン」で「レンタルサーバー」を運用する場合
独自ドメインでレンタルサーバーを運用する場合は、最低限以下の2つが必要になります。
- 独自ドメイン
- レンタルサーバー
さくらのレンタルサーバーの説明ページにもドメインに関して記載があります。
今回は「独自ドメイン」が関連しています。
独自ドメインとは「ドメインの所有者が世界中であなた一人」ということです。
たとえば、さくらのレンタルサーバーを契約すると、無料で「xxx.xxx.sakura.jp」という「さくらのドメイン」の「サブドメイン」の使用ができます。
でもこれはあなた一人が所有しているドメインではないので、「独自ドメイン」ではありません。
あくまでも「サブドメイン」です。
お名前.comで独自ドメインを取得してエックスサーバーでレンタルサーバーを運営する場合
いよいよ本題ですが、以下の例を想定していますが、この記事を読めば他の会社やサービスの組み合わせでも応用できるはずです。
- 独自ドメイン → お名前.comで取得する
- レンタルサーバー → エックスサーバーで借りる
この組み合わせは結構多いのではないかと思います。
最低限何を設定すればいいのかというと、
- エックスサーバーが「あなたの独自ドメイン名」を知る
- お名前.comのDNSサーバー(ネームサーバー)が「あなたの独自ドメイン」と「レンタルサーバーのIPアドレス」を管理しているDNSサーバー(ネームサーバー)を知る
この2つをすればインターネットからあなたの独自ドメイン名であなたのレンタルサーバーにアクセスできます。
下図で図解しました。
この図を更に解説しますが、エックスサーバーがあなたのレンタルサーバーとIPアドレスを持っています。
しかし独自ドメインは「お名前.com」から取得したので、エックスサーバーはあなたの独自ドメインを知りません。
まずはエックスサーバー側から設定します。
エックスサーバーの管理画面であなたの独自ドメインを登録する
1.エックスサーバーの「サーバーパネル(ServerPanel)」にログインをして、「ドメイン設定」をクリックします。
2.「ドメインの追加設定」タブをクリックします。
3.ドメインを設定して登録します。
その結果、エックスサーバーのDNSサーバー(ネームサーバー)が「あなたのレンタルサーバーのIPアドレス」と「あなたの独自ドメイン」を結び付けることができるようになりました。
これでエックスサーバー側での設定は完了です。
お名前.comでエックスサーバーのネームサーバーを登録する
次に「お名前.com」側での設定です。
「お名前.comのネームサーバー」に「エックスサーバーのネームサーバー」を登録します。
これにより
- エックスサーバーのネームサーバー
- お名前.comのネームサーバー
が「あなたの独自ドメイン名」と「レンタルサーバーのIPアドレス」を結び付けられるようになります。
1.お名前.comの「ドメインNavi」へログインします。
2.「Navi TOP」タブをクリックする。
3.「ネームサーバー」の「変更する」ボタンをクリックする。
4.「登録情報は正しいので、手続きを進める」をクリックする。
5.「他のネームサーバーを利用」タブをクリックする。
6.エックスサーバーのネームサーバー名を登録する。以下のようにネームサーバー名を入力したら「確認画面へ進む」ボタンをクリックする。
※2つ登録すれば十分です。
■エックスサーバーのネームサーバー一覧
ネームサーバー1 ns1.xserver.jp( 219.94.200.246 )
ネームサーバー2 ns2.xserver.jp( 210.188.201.246 )
ネームサーバー3 ns3.xserver.jp( 219.94.200.247 )
ネームサーバー4 ns4.xserver.jp( 219.94.203.247 )
ネームサーバー5 ns5.xserver.jp( 210.188.201.247 )
7.最後にネームサーバー情報を確認して「設定する」ボタンをクリックします。
これで「エックスサーバー」側、「お名前.com」側であなたの「独自ドメイン」と「レンタルサーバーのIPアドレス」が紐付くようになりました。
インターネット上からあなたの独自ドメインでアクセスすれば、あなたのレンタルサーバーに行くはずです。
設定したDNS情報が反映されるまで1日前後かかる場合があるので注意
設定したDNS情報がインターネット上で反映されるまで時間が掛かります。
DNSという巨大なシステム上、仕方がない部分があります。
世界中でDNSサーバーが1台しかないなら、設定した瞬間に反映されますが、下図のようにインターネット上にはネームサーバー(DNSサーバー)多数あるので、反映に時間が掛かるのです。
早ければ1時間くらいですぐにドメイン名とIPアドレスの名前解決ができるようになりますが、遅いと1日くらいかかります。
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