ほぼ100%近く(100%ではありませんが)レンタルサーバーはLinux OSを採用しています。
各レンタルサーバー会社の機能表(スペック表)を確認してもLinuxであることが多いです。
これは「ロリポップ!」のサーバースペック表です。
これは「エックスサーバー」のサーバースペックです。
これは「さくらのレンタルサーバー」のサーバースペックです。
まとめると、
- ロリポップ! Linux(CentOS)
- エックスサーバー Linux
- さくら FreeBSD
です。
「UNIX系OS」と記述がありますが、もともと Linux は「UNIX系OS」です。
この説明だけだと分かりにくいので、「Linux」と「Unix」の違いについて解説します。
Linuxとはコアなカーネルの部分
Linuxとは何を指しているのかというと、コアなカーネル部分を指しています。
このカーネルの上にアプリケーションが乗っかっているようなイメージです。
下に図を記載します。
なんとなくカーネルの上にアプリケーションが乗っているんだなと思っていただければ大丈夫です。
「Unix」と「Linux」の違い
UnixとLinuxの違いを説明する場合は歴史を語らないとよく分からないと思うので、ちょっと歴史経緯を話します。
Unix OSの歴史は古いです。
1973年に開発されたと言われています。
Unix のソースコードの所有権は AT&Tベル研究所にありました。
多くの大学でコンピュータの研究をしていたのですが、その中でカリフォルニア大学バークレイ校は、Unixのソースコードを利用して新たにBSD UNIXを開発しました。
その後、様々な Unix のバージョンが開発されていく中で、1991年に Linus Torvalds が Linux を開発しました。
しかも、今までと異なるのは、Linus Torvalds が Linux のソースコードを無料で公開したことです。
だから、もともと Linux は Unix のソースコードを基に開発されていますが、「無料」であるという所が異なります。
もっと詳しくいうと長くなりますが、上記のような歴史をたどっているので、表記的には「Unix系OS」になります。
FreeBSDって何?
では「FreeBSD」はどの位置に属するのでしょうか。
FreeBSDは、Unixなのか?Linuxなのか?
歴史をたどると、どっちでもないと思います。
ベースは Unix ですが、それを言ったら Linux も Unix をベースとしています。
また、Linux とは特定のディストリビューションを指しているのではなく、カーネルを指しているので、比較がしようがないです。
あえて言うなら、FreeBSDは Unix OS をベースにして開発されたフリーの OS と言えるでしょう。
だからフリーの(オープンソースの) Unix OS、Unix系OSでしょうか。
Linuxはクライアント/サーバーシステムに強い
Linuxは下図のようにクライアント/サーバーシステムに強いです。
大量のアクセスがあっても処理できるように設計されています。
ちょっと詳しく説明するとLinux(カーネル)は、マルチプログラム化されたOSです。
マルチプログラムを実現するために開発されたOSです。
つまり、複数のプログラムを同時にメモリにロードすることができます。
CPUは効率的にメモリにロードされたプログラムを処理していきます。
たとえば、レンタルサーバーでWebサイトを作る場合、大体Apacheを利用していると思います。
100人がいっぺんにアクセスしてきた場合、それぞれのApacheプログラムがindex.htmlファイルを表示したり、books.htmlファイルを表示したり、foods.htmlファイルを表示することができます。
1人の人がブラウザを閉じてサイトから離れるまで待つということはしません。
すべて並列で同時に処理をすることができます。
そのため、LinuxはWebサイトを大勢に人に見せるようなプログラムに特化して開発されていると言えます。
Linuxは無料で利用できる
LinuxはOSS(オープンソースソフトウェア)でインターネットからダウンロードして自分のパソコンにインストールして利用できます。
つまり、無料でLinuxをインストールして使えます。
お金はいりません。
しかしRedHat社(レッドハット社)の有料サポートを受けたい場合(個人ではほとんどいないと思いますが)、RedHat社に有料サポート料金(サブスクリプションと言います)を払うことになります。
ちなみに、RedHat社に払う料金は RedHat Enterprise Linux(REHL)に払っているのではなく、サポート(パッチのアップデートやQ&Aなど)に対して支払う形になります。
Linuxは軽くて処理が速い
Windowsと比べてですが、同じスペックのパソコンにインストールしてみるとその違いが一目瞭然です。
たとえば Windows10 をインストールしたら全く動かないようなスペックのノートPCがあるとします。
ディスク容量:10GB
メモリ:1GB
CPU:Cereronなど
上記のスペックではそもそもWindows10をインストールすることすらできないでしょう。
しかし Linux ならば、サーバーとしてサクサクと動くはずです。
たださすがに Ubuntu でGUI機能をフルに利用したら重くなると思います。
しかし Linux は Windows と比べて圧倒的に軽くて処理が速いです。
Linuxの特徴まとめ
最後に Linux の特徴をまとめましょう。
- 無料(フリー)
- インターネットからタダで入手
- 大体のノートPCでもデスクトップでもインストール可能
- スペックの低いパソコンでも十分動く
- 軽くて処理が速い
- クライアント/サーバーシステムに効果的
- いろんな種類がある(RedHat、CentOS、Ubuntu等)
- エンタープライズ系企業でも利用するほど信頼感がある
- Linuxとはコアなカーネル部分のことを言う
- RedHatとかCentOSはディストリビューションと言う
- ほとんどのレンタルサーバーはLinux OSで運用されている
こんなところでしょうか。
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