パソコンのネットワークのプロパティ画面が開くと DNS 設定箇所には下図のように
- 優先 DNS サーバー(P):
- 代替 DNS サーバー(A):
の2つがあります。
今回はこの「優先 DNS サーバー」と「代替 DNS サーバー」の名前解決の順番について解説します。
「プライマリサーバー」と「セカンダリサーバー」は別の機能の用語なので明確に分けて使う
何となく「優先 DNS サーバー」「代替 DNS サーバー」と「プライマリサーバー」「セカンダリサーバー」を混在して使っている方がいますが、別の機能の用語なので明確に分けて使いましょう。
- 優先 DNS サーバー ← 最初にクエリ(問い合わせ)をするサーバー
- 代替 DNS サーバー ← 優先 DNS サーバーに(問い合わせ)を発行したが結果が返ってこない場合に問い合わせるサーバー
- プライマリ DNS サーバー ← ゾーン情報を転送するサーバー
- セカンダリ DNS サーバー ← ゾーン情報を受け取るサーバー
一見すると「優先」と「プライマリ」は同じ意味に感じますが英語にしてみると違いが分かります。
- 優先 DNS サーバー ← Preferred DNS server
- 代替 DNS サーバー ← Alternate DNS server
- プライマリ DNS サーバー ← Primary DNS server
- セカンダリ DNS サーバー ← Secondary DNS server
英語の意味を記載します。
- Preferred ← 推奨される、好まれた、優先された
- Alternate ← 代理、補欠、代役
- Primary ← 主要な、主な、第一の
- Secondary ← 第二位の、補助的な
「優先 DNS サーバー」と「代替 DNS サーバー」の役割とは
優先 DNS サーバーは「最初に名前解決をする時にクエリする(問い合わせる)」サーバーです。
代替 DNS サーバーは「優先 DNS サーバーと通信ができない場合にクエリする(問い合わせる)」サーバーです。
「通信ができない場合」と「レコードがないとの返答が来た場合」の違い
勘違いしやすいのが「通信ができない場合」と「レコードがないとの返答が来た場合」で動作が異なるということです。
- 優先 DNS サーバーと通信ができない場合 ← 代替 DNS サーバーに問い合わせる
- 優先 DNS サーバーからレコードがないとの返答が来た場合 ← 問い合わせは完了する(代替 DNS サーバーには問い合わせない)
参考サイト
ちょっとした疑問:優先DNSと代替DNS設定
https://blog.treedown.net/entry/2018/07/04/010000
コメント