ネットワーク速度の計算で一度勘違いしたことがあったので、ここで再度ネットワーク速度とネットワーク帯域幅について解説します。
bps とは
- bps ← bits per second の略
1秒間に転送できるビット数です。
1バイト(Bytes)=8ビット(bits)です。
■100 bps の場合
1秒間に 100 bits の転送
100 bits = 12.5 Bytes
例えば、fast.com のサイトでインターネットの速度を測定できますが、下図のように「Kbps」となっています。
■10 Kbps の結果が出た場合
1秒間に 10Kb(10キロビット)、つまり 1秒間に 1.25 KB のデータが転送されていることになります。
■29 Mbps の結果が出た場合
以下のように 29 Mbps の結果が出た場合です。
- 29 Mbps = 3.625 M Bytes per second
帯域幅(ネットワーク帯域幅)とは
帯域幅(Bandwidth)という用語は、周波数に使ったりといろいろな使い方がありますが、今回の場合はネットワーク帯域幅についてです。
そもそも帯域幅とは?
色々調べると、正直言ってこれといった定義は確立できていないようで、帯域幅という用語を使うのは間違っているといった主張もあります。
確かに正直言って「帯域幅」という用語はいまいちハッキリとしないし分かりづらいと思います。
これが「1秒間の転送データ量が1MBだ」という言い方なら、「つまり 0.125 Mbps」ということだなとイメージできます。
基本的に「帯域幅」は「アナログ帯域幅(Hz)」で使うのが正解ではないかと思いました。
ただし、各IT企業(Ciscoなどネットワークを代表するような企業でも)では、まだまだ「帯域幅」という用語は使っています。
例えば、Cisco のマニュアルを読むと「帯域幅の速度」という言い方をしています。
■結論
結論を言えば、「帯域幅」=「通信速度」として利用するのが一般的ということでしょうか。
また、クラウドサービスで独り勝ちの AWS でも「ネットワーク帯域幅」という用語を使っています。
100 Gbps ということは、1秒間に 12.5 GB のデータを転送できるということです。
また、アナログとデジタルでは、帯域幅を以下のように分類できます。
- アナログの帯域幅 ← Hz
- デジタルの帯域幅(あえて使う場合) ← bps
インターネットが普及されるにつれて「インターネットの通信速度」が「ネットワーク帯域幅」として使われてきた歴史があると思います。
- 一度に転送するデータ量が多い ← 帯域幅が広い
- 一度に転送するデータ量が少ない ← 帯域幅が狭い
データ転送時間の計算
ネットワーク帯域幅(通信速度)をデータ転送時間を計算できます。
■10GB のデータを転送したい場合
逆にクライアントがサーバから「10GB のデータ」をダウンロードしたい場合で、かつネットワーク帯域幅が「10Mbps」の場合はデータを転送するのにどれくらいかかるでしょうか。
- 10Mbps=1秒間に 1.25 MB のデータが転送可能
- 10GB(10000MB)÷ 1.25 MB/s=8,000秒
10GB のデータは 8,000秒掛かります。
最後に
各サイトがそれぞれ「帯域幅」を定義しているが、統一感がないので迷いました。
逆に言えば、「帯域幅」という用語には明確な定義がないと言えます。
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