AWS VPC(Virtual Private Cloud)は、膨大な数のサービスやオプションがあるのでなかなか全貌を把握するのは難しいですが、少しずつ基本を分かりやすく解説します。
エンタープライズ(国際的な大企業)の場合や、そこまで国際的ではなくても最近では他企業と連携を取る場合があります。
上場企業だけではなく一般的な中小企業でも AWS アカウントを持ち、サービスに導入しているケースが多数あります。
その場合、ネットワーク構築やセキュリティや可用性を考慮した VPC の設計が必要になります。
【AWS】VPC(Virtual Private Cloud)の各オプションについて
【AWS】ルートテーブル (Rote Table) について解説
VPC の設定
VPC ピア接続を通して VPC 同士がネットワークでつながることができます。(異なる VPC で通信できるようになります。)
ただし、同じネットワーク同士では通信ができないため、将来を見越して設計する必要があります。
【例】
VPC の IP レンジが 192.168.0.0/16 の VPC-A と同じく IP レンジが 192.168.0.0/16 の VPC-B は VPC ピアリング接続はできません。
サブネット
VPC の IP レンジからサブネットを切り出します。
【例】
- VPC の IP レンジ → 192.168.0.0/16
- サブネット A を切り出す → 192.168.100.0/24
- サブネット B を切り出す → 192.168.101.0/24
- サブネット C を切り出す → 192.168.102.0/24
パブリックサブネット
インターネットと通信が可能なサブネットです。
【例】
このサブネット(172.31.22.0/24)には IGW(Internet Gateway)が割り当てられていてインターネットと通信ができるため「パブリックサブネット」です。
プライベートサブネット
インターネットと直接通信ができないサブネットです。
主に VPC 内部での通信で利用されます。
VPC の料金について
VPC を作成するだけなら無料です。
https://aws.amazon.com/jp/vpc/faqs/
VPC 自体の作成・使用には追加料金はかかりません。
Elastic IP の料金について
Elastic IP を取得すると料金が発生します。
どの場合に料金が発生するのか発生しないかを確認します。
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/#Elastic_IP_Addresses
料金が発生しない場合
以下の条件に合致している場合、Elastic IP アドレスに対して料金は発生しません。
- Elastic IP アドレスが EC2 インスタンスに関連付けられている。
- Elastic IP アドレスに関連付けられているインスタンスが実行中である。
- インスタンスに 1 つの Elastic IP アドレスしか添付されていない。
※これらの条件を満たしていない Elastic IP アドレスについては、1 時間単位で請求されます。
料金が発生する場合
以下の条件に合致している場合、Elastic IP アドレスに対して料金が発生します。
- Elastic IP アドレスを関連付けている EC2 インスタンスが停止している。
私の場合は、EC2 インスタンスを常時起動しているケースは少なく、定期的に停止をしています。
起動している場合は Elastic IP アドレスの料金は掛かりません。(その代り EC2 インスタンスの料金は掛かります)
Elastic IP の料金
- 東京リージョン、インスタンスタイプが「t2.micro」の場合 ← 0.005 USD/時間 ≒ 0.55 円/時間 ← 一ヵ月 396円。
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