【VMware】VMware Tools(vmware-tools)とは?

「VMware Tools」とは「仮想マシン」で稼働するゲストOSに対して

  • パフォーマンスを最適化する機能
  • デバイスドライバ
  • ESXiホストとの時刻同期

などを提供するソフトウェアです。

具体的には「VMware Tools」は VMware vSphere と連携して仮想マシンの「パワーオン」、「シャットダウン」、「スナップショットの整合性維持」などの機能や、「準仮想化デバイスドライバ」などを含んでいて仮想マシンのパフォーマンスの向上に役立ちます。

 

具体的に「VMware Tools」の役割について説明します。

 

 

VMware Tools の役割(VMware Tools は何をするためのものなのか?)

VMware Toolsの役割をまとめました。

パフォーマンスの向上

  • vSphere 環境に最適化された準仮想化ドライバ(VMXNET3、VMware 準仮想化 SCSI アダプタ)

→ VMXNET3は「ネットワークアダプタ」です。仮想マシンのOSは「VMNET3」のドライバを持っていないため「VMware Tools」からドライバをインストールすることになります。(VMware Toolsをインストールすれば自動的にインストールされます)

→ デフォルト(VMware Toolsがインストールされていない環境)では「E1000」になります。

  • グラフィックスの向上(リモートコンソール及び画像解像度、3D表示)
  • 効率的なメモリ管理を実現するバルーンドライバ

→ バルーンドライバ(balloon driver)とは簡単に言うとメモリを解放するドライバです。

balloonとは「気球、風船」という意味です。動詞では「膨らませる」、「気球で行く」などの意味を持ちます。

詳しく説明しますと、メモリ20GBを持つホスト(VMware ESXi Hypervisorマシン)に10台仮想マシンが搭載されているとして、それぞれが2GBずつメモリを割り当てられるとします。一度にメモリを全部割り当ててしかもメモリを解放できないと余裕がなくなります。そのためホストでは定期的に仮想マシンに対してバルーニングを実施して使用していない仮想マシンのメモリを解放しています。

 

操作性の向上

  • 管理PCの画面とリモートコンソールのシームレスな画像移動を提供するマウスドライバ
  • ゲストOSのパワーオン/オフ時のカスタムスクリプトの実行
  • RDPでのマルチメディアリダイレクト機能

信頼性の向上

  • VMware ESXiとゲストOSのハートビート

→ VMware vSphere には vSPhere HA(High Availability)の機能があります。vSphere HAとは複数のホストで構成されている仮想基盤において、1台のホストに物理障害がおこったとしてもホスト上に載っている仮想マシンが他のホストに移動してサービスを継続するという機能です。(他のホストに移動する際は仮想マシンの再起動が発生します)

複数のホストが健全かどうかをハートビートで確認をしています。ハートビートは「ネットワーク」経由と「データストア」経由で監視をしています。

  • スナップショット作成時のファイルシステムの整合性を確保するVSSドライバ

VSSとは「Volume Shadow Copy Service(ボリューム・シャドーコピー・サービス)」の事を言います。昔のWindowsOS(Windows Vista、Windows Server 2003など)の場合は、Volume Shadow Copy Service(VSS)がVMware vSphereによってインストールされます。その結果、整合性の取れたスナップショットを取得することができます。

  • ゲストOSとVMKernelとの定期的な時刻同期

 

情報の精度の向上

  • ゲストOSの情報の取得(Web Client で確認できる IP アドレスなど)

 

注意点・補足

上記で VMware Tools の役割や機能について説明しましたが、VMware Tools をインストールする OS や VMware Tools のバージョンによって実装される機能が異なることがあります。

 

VMware Tools には複数の種類がある?

My VMwareからダウンロードする「VMware Tools」と各ディストリビューションが公開している「VMware Tools」があります。

  • 標準VMware Tools ← VMwareが提供
  • Open VMware Tools ← 各ディストリビューションが提供

ちなみに VMware 社は「Open VMware Tools」もサポートをすると言っています。

しかも「yum」コマンドからインストールが可能です。

 

[root@cent07 ~]# yum info open-vm-tools
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile
 * base: www.ftp.ne.jp
 * epel: ftp.riken.jp
 * extras: www.ftp.ne.jp
 * updates: www.ftp.ne.jp
インストール済みパッケージ
名前                : open-vm-tools
アーキテクチャー    : x86_64
バージョン          : 10.1.5
リリース            : 3.el7
容量                : 2.1 M
リポジトリー        : installed
提供元リポジトリー  : base
要約                : Open Virtual Machine Tools for virtual machines hosted on VMware
URL                 : https://github.com/vmware/open-vm-tools
ライセンス          : GPLv2
説明                : The open-vm-tools project is an open source implementation of VMware Tools. It
                    : is a suite of open source virtualization utilities and drivers to improve the
                    : functionality, user experience and administration of VMware virtual machines.
                    : This package contains only the core user-space programs and libraries of
                    : open-vm-tools.

[root@cent07 ~]#

 

VMware Tools のインストール手順

以下のページに VMware Tools のインストール手順を解説しています。

 

【VMware 6.5】VMware Tools(vmware-tools)のインストール

 

 

参考

現在 VMware 全般のスキルはこちらの書籍を手元に置いて学習しています。

VMware徹底入門 第4版 VMware vSphere 6.0対応

 

この本は翔泳社出版で「ヴイエムウェア株式会社」が記述しました。

そのため信頼性があり技術内容も深いところまで解説されています。

VMware 関連のシステム構築はこの本を片手に現場で作業をしています。

 

 

 

 

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