先日話題となっている『世界一流エンジニアの思考法 – 牛尾剛著』を読みました。忘れないように備忘録としてメモ書きを残します。
自分も同じコンプレックスを抱えていた
牛尾氏は自身を三流エンジニアとみてコンプレックスを抱えていたようですが、私も同じようにかれこれ20年以上、ITエンジニアとして現場で業務を続けてきました。分野はインフラエンジニアで業務としてのプログラマーの経験はありません。趣味でプログラムを作成していますがあくまでも趣味です。毎日金融情報をダウンロードしてデータを整形してデータベースにデータを溜め込み、分析するプログラムです。特に投資で儲けようとは思っていません(笑)
しかし20年以上現場で業務をしてきて経験だけは無駄にあるので(笑)、例えば上司から『障害が起きているからデータセンターに行って直してきて』というざっくりとした指示でも「データセンターは寒いから厚着をしていこう。事前に入館の手続きをしてモニターや電源タップがあるか確認しよう。ラックのカギの開け方を確認しておこう。LANケーブルがあるか、どのスイッチのポートにLANケーブルを指せばネットワークにアクセスができるか確認しておこう。もしポートがなかったらVLANの設定をしておこう。ルーティングやFWの設定を確認しておこう。スイッチのログインアカウントとパスワードを確認しておこう。最悪コンソールからアクセスできるようにコンソールケーブルを持っていこう。CISCOのコマンドを確認しておこう。OSのrootのパスワードを確認しておこう。ログの場所を開発のメンバーに確認しておこう。上司が何時に帰るか確認しておこう」などいろいろ気が付くことはあります。
しかし結局それは単なる経験です。ITエンジニアとしての自分としては『本質というものが分かっていない。技術が本当の意味で分かっていない』という感覚がずっとありました。(今でもあります)
著者が文章中に語っていたこの言葉「この〝自分が何かをできるようになる〟感覚に乏しく、自己肯定感も低い、というのは人生で解決したい問題ナンバーワンだった。」この言葉はそのまま自分自身の人生の課題ともいえるものでした。
それに対する答えがこの『世界一流エンジニアの思考法』にはありました。
時間を掛けて基礎から技術を勉強をする
一言で言い表すとこれです。この一言で終わりと言っていいくらいです。
この2点が一番重要だと再認識しました。
- 基礎から技術を勉強する。
- 時間を掛ける。
今は生成AIがありすぐに答えを出してくれます。業務として非常に役に立ちます。何か想定外のことが発生してもすぐに解決できます。しかし本質的に理解していないのでモヤモヤ感が消えません。不安が残ります。「よく分からないけど何となくエラーが消えた・・・だからポストモーテムには何を書けばいいのか分からないけど、それっぽいことを書かなければいけない」内容に対してより深い技術的な突っ込みがあったらどうしようもありません。いつまで経っても誤魔化しというか、何とかなくよく分からない説明をして時間が経過したら忘れられて終わりのようなクロージングです。
しかし結局のところ『基礎から本当に理解しないといつまで経っても不安のまま』です。この『世界一流エンジニアの思考法』を読んで一流エンジニアはじっくりと時間を掛けて基礎から勉強しているんだなと言うことが分かり、基礎から勉強する勇気がでました。いろんなことを覚えよう、勉強しようということも大事だと思いますが、本質が大事で、本質は時間を掛けて基礎から勉強しないと分からないんだなと気が付いただけでも自身にとってはためになりました。
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