レンタルサーバーを運用していてレンタルサーバー業者を変更することがあります。
例えば「さくらサーバー」から「エックスサーバー」へ移行したり、「ロリポップ」から「お名前.com」へ移行したり。
そんな時に大活躍するのが「Google Public DNS」です。
https://developers.google.com/speed/public-dns/
ちなみにレンタルサーバーの引越については以下の記事を参考にしてください。
Google Public DNSとは?
「Google Public DNS」とは無料で使えるパブリックDNSサービスです。
パブリックDNSサービスとは、分かりやすくいうと Google 社が無償で提供しているネームサーバー(DNSサーバー)です。
通常、ネームサーバー(DNSサーバー)を利用する場合は料金が掛かります。
レンタルサーバーをレンタルするとIPアドレスをレンタルサーバー会社提供のネームサーバーに登録をしますが、これはサービス料金にネームサーバー利用料金が含まれています。
※無償で使えるパブリックDNSサーバーサービスは、検索をすると結構出てきますが、基本無料のためサポートがありません。そのため「基本無料」のサービスという前提で使う必要があります。
Google Public DNS のメリット(長所)
Google Public DNS をお勧めする理由です。
- ネームサーバーのIPアドレスが「8.8.8.8」「8.8.4.4」と覚えやすい
- Webサイトのページを表示するまでの速度が上がる(名前解決の速度が速い)
- DNSレコードの変更が数分レベルで反映される
なぜ Google Public DNS のレスポンスが速いのか?
現在世界中には数多くのWebサイトがあり、最近のWebサイトは単一サーバー上にリソース(ファイルとか画像とか)が集まっているわけではなく様々なサーバーに分散されています。
その理由は
- キャッシュサーバーを利用している(画像だけ別サーバーにあるなど)
- ファイルや画像は同一サーバー上にあるが、スクリプトやstyle.cssは別サーバー上にある
- 広告は別サーバーにある
などWebサイトの構成が複雑化しています。
そのため、一般的なユーザー(インターネット利用者)が1日にインターネットを閲覧すると数百回、数千回レベルでDNSルックアップ(名前解決)をすることになります。
通常は契約をしているプロバイダのネームサーバー(DNSサーバー)経由でインターネット上のWebサイトを閲覧していると思いますが、大量のDNSルックアップ(名前解決)にプロバイダのネームサーバー(DNSサーバー)がついていけなくなっていることも挙げられます。
Google Public DNSの場合は、Googleの検索エンジンが世界中のWebサイトをクローリングをして、DNS情報を収集してキャッシュしているため、プロバイダ提供のネームサーバーよりレスポンスが速いと言えます。
なぜDNSルックアップ(名前解決)のレスポンスが遅くなるのか?
ネームサーバーよるDNSルックアップが遅くなる原因があります。
- クライアント(自宅パソコン)とネームサーバー間の待ち時間
- ネームサーバーと他のネームサーバー間の待ち時間
クライアント(自宅パソコン)とネームサーバー間の待ち時間
下図のように自宅パソコン(クライアント)とプロバイダ提供のネームサーバー間で待ち時間が発生して遅延することがあります。
原因として考えられることは
- ネットワーク上のRTT(ラウンドトリップ時間)の制約
- クライアントとサーバーの地理的距離
- ネットワーク通信の輻輳
- DoS(サービス拒否)攻撃
などです。
ネームサーバーと他のネームサーバー間の待ち時間
ネームサーバーと他のネームサーバー間で待ち時間が発生して遅くなることがあります。
原因としては以下が考えられます。
- キャッシュミス
- DoS(サービス拒否)攻撃
例えば「キャッシュミス」ですが、すべてのDNSルックアップ(名前解決)を一番近いネームサーバー(例えば下図のようにWindowsの「次のDNSサーバーのアドレスを使う」に登録しているネームサーバー(DNSサーバー)のこと)が解決できればいいのですが、そうはいきません。
当然初めてアクセスするようなサイトは、ネームサーバー間でDNSルックアップをして情報をやり取りすることになります。
その際にキャッシュに情報がなくて、結局ルートDNSサーバーから順番に問い合わせをしなければいけなくなり、DNSルックアップに時間が掛かってしまいます。
まとめ
Googleの最先端の技術を分かりやすく解説することは難しいですが、公式サイトを調べた限りでは最先端の技術をこれでもかというくらい利用しているということでした。
さすがGoogleと言ったところです。
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