【レンタルサーバー】 お名前.comで取得した独自ドメインをエックスサーバーで利用しなければいけない理由

レンタルサーバーと独自ドメインの取得が異なる会社の場合があります。

  • A社(例:お名前.com)で独自ドメインを取得
  • B社(例:エックスサーバー)でレンタルサーバーを契約

この場合、どの名前(ホスト名)でアクセスするとどのレンタルサーバーにたどり着くのかを設定しなければいけません。

「お名前.com」と「エックスサーバー」を紐付けする

この「お名前.com」と「エックスサーバー」の紐付の設定をしないと以下のような状況になります。

  • お名前.com → 確かにドメインは管理している、でもどこにサーバーがあるのか分からない
  • エックスサーバー → レンタルサーバーは管理している、でもドメイン名が分からない

この紐付作業をやらないと、例えば上図のように「http://tama-chan.com」でアクセスしようとしてもどこにレンタルサーバーがあるのか分かりません。

なぜレンタルサーバーと独自ドメインの紐付け(関連付け)が必要なのか?

理由が分からないと、設定するたびに迷うと思うので詳しく解説してみます。

IPアドレスだけでは、Webサイトにアクセスできない

DNSサーバー(ネームサーバー)はドメイン名とグローバルIPを結び付ける働きをします。

基本的にインターネットの世界ではIPアドレスでWebサイトやWebサーバーへアクセスしません。

通常、IPアドレスで直にアクセスしようとしてもできないように設定されています。

$ ping www.yahoo.co.jp ←FQDN(完全修飾ドメイン名 Fully Qualified Domain Name)でping可能
PING edge.g.yimg.jp (182.22.25.252) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 182.22.25.252 (182.22.25.252): icmp_seq=1 ttl=57 time=0.677 ms
64 bytes from 182.22.25.252 (182.22.25.252): icmp_seq=2 ttl=57 time=0.668 ms

 

$ ping 182.22.25.252 ←IP直打ちでもreplayが返ってくる。
PING 182.22.25.252 (182.22.25.252) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 182.22.25.252: icmp_seq=1 ttl=57 time=0.640 ms
64 bytes from 182.22.25.252: icmp_seq=2 ttl=57 time=0.821 ms
64 bytes from 182.22.25.252: icmp_seq=3 ttl=57 time=0.745 ms

 

$ nslookup www.yahoo.co.jp
Server:         xx.xx.xx.xx
Address:        xx.xx.xx.xx#53

Non-authoritative answer:
www.yahoo.co.jp canonical name = edge.g.yimg.jp.
Name:   edge.g.yimg.jp
Address: 182.22.31.252

 

 

$ curl –head https://www.yahoo.co.jp ←curlコマンドでWebサーバへアクセス。ステータス200が返ってくる。
HTTP/1.1 200 OK
Server: ATS
Date: Sat, 15 Apr 2017 04:14:30 GMT
Content-Type: text/html; charset=UTF-8
P3P: policyref=”http://privacy.yahoo.co.jp/w3c/p3p_jp.xml”, CP=”CAO DSP COR CUR ADM DEV TAI PSA PSD IVAi IVDi CONi TELo OTPi OUR DELi SAMi OTRi UNRi PUBi IND PHY ONL UNI PUR FIN COM NAV INT DEM CNT STA POL HEA PRE GOV”
X-Content-Type-Options: nosniff
X-XSS-Protection: 1; mode=block
X-Frame-Options: SAMEORIGIN
Expires: -1
Pragma: no-cache
Cache-Control: private, no-cache, no-store, must-revalidate
X-XRDS-Location: https://open.login.yahooapis.jp/openid20/www.yahoo.co.jp/xrds
X-Frame-Options: SAMEORIGIN
Age: 0
Connection: keep-alive
Via: http/1.1 edge1345.img.bbt.yahoo.co.jp (ApacheTrafficServer [c sSf ])

 

 

$ curl –head https://182.22.31.252 ←IPアドレスでアクセス。エラーになる。
curl: (51) Unable to communicate securely with peer: requested domain name does not match the server’s certificate.

※ちなみにこの場合は「httpsでアクセスしているが、SSL証明書とドメイン名が異なる」というエラーが出ている。

 

 

$ curl –head http://www.yahoo.co.jp ←curlで「http」アクセス。httpsにリダイレクトされているが問題なし。
HTTP/1.1 301 Redirect
Date: Sat, 15 Apr 2017 04:15:00 GMT
Connection: keep-alive
Via: http/1.1 edge2150.img.djm.yahoo.co.jp (ApacheTrafficServer [c s f ])
Server: ATS
Cache-Control: no-store
Location: https://www.yahoo.co.jp:443/ ←httpsにリダイレクトされた
Content-Type: text/html
Content-Language: en
Content-Length: 6794

 

 

$ curl –head http://182.22.31.252 ←curlで「http」にアクセスする。
HTTP/1.1 404 Not Found on Accelerator ←ページが見つからないとメッセージ
Date: Sat, 15 Apr 2017 04:15:13 GMT
Connection: keep-alive
Via: http/1.1 edge1180.img.bbt.yahoo.co.jp (ApacheTrafficServer [c s f ])
Server: ATS
Cache-Control: no-store
Content-Type: text/html
Content-Language: en
X-Frame-Options: SAMEORIGIN
Content-Length: 6794

 

指定のネームサーバーに登録しないとインターネットからアクセスできない

たとえば、レンタルサーバーでWebサイトを作成したとします。

レンタルサーバーの管理画面を調べれば、レンタルサーバーのグローバルIPが分かるので、IPアドレスでアクセスできることがあるかもしれません。

※ちなみに大半のレンタルサーバーはIPアドレスを知っていたとしても「http://123.123.123.123」などのIP直指定でのアクセスはできません。

仮に自分だけがアクセスできたとしても、インターネットにアクセスしている世界中の人は、そもそもあなたのレンタルサーバーのIPアドレスを知らないです。

仮に知っていたとしてもIPアドレス直指定ではアクセスできません。

結局、インターネット上にある「正当」なネームサーバーへの登録が必要になります。

※この正当なネームサーバーという所が肝です。

仮に自宅にDNSサーバーと独自ドメインを構築してグローバルIPを割り当てて、インターネットに直つなぎをして外部にさらしても、独自ドメインを割り当てたサーバーを構築してもインターネットからアクセスはありません。

理由は、インターネット上で名前解決をしているDNSサーバー(ネームサーバー)に存在を知られていないからです。

逆に正当に存在を知らせれば(登録をすれば)、インターネット上で名前解決ができてアクセスすることができるようになります。

レンタルサーバー会社の指示通りに設定しないとアクセスできない

一言で言うとそうなりますが、その理由は先に述べた通りです。

インターネットの世界は、オープンでなんでも自由にできてしまうため、逆に厳しくプロバイダ業者に管理されています。

例えば、エックスサーバーの管理画面を開くとDNSの設定ができます。

もしここであなたのレンタルサーバーに「sony.com」など所有していないドメイン名を入れると、sonyのフィッシングサイトを作れるかというと、作れません。

理由は所有していることが認められないからです。

このように取得した独自ドメインの登録は

  • ドメイン側での登録作業
  • レンタルサーバー側での登録作業

が必要になります。

レンタルサーバー会社とドメイン管理会社での登録が必要

再度まとめると、

  • ドメイン側での登録作業
  • レンタルサーバー側での登録作業

が必要です。

この2つが完了して初めてインターネットからアクセスできるようになります。

作業は難しくありません。

例えば、エックスサーバーからレンタルサーバーを借りて、お名前.comでドメインを取得した場合の設定作業の流れを言うと、

  • ①エックスサーバーの管理画面上でドメインを登録する
  • ②お名前.com上の管理画面上でネームサーバーを変更する

この2点だけです。

 

もし今初めてレンタルサーバーを借りて、独自ドメインを取得してマニュアルやインターネットを調べつつ作業をしている場合は、上記の①と②の作業をやれば問題ないので安心してください。

しかも自分の設定が間違っているのか正しいのかすぐに判断できればいいのですが、DNSはその構成上、数時間~72時間経たないとインターネット上のDNSサーバー(ネームサーバー)群にドメイン名とIPアドレスの紐付け情報が浸透しないのです。

だから、実は正しい設定をしているのにもかかわらず、インターネット上ですぐに設定が反映しないので間違えていると勘違いしてどんどん泥沼にはまってしまうことがあるので、ここも注意です。

エックスサーバーでレンタルサーバーの設定をして、お名前.comでネームサーバーの変更設定をする具体的な手順は以下のページをご覧ください。

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